煩悩を喰って生きろ
数々の財界人、政治家に自ら教えを説いてきた行徳哲男先生。
書語りDVDに収録講演映像より、2つのポイントをご紹介いたします。
この講義の1つ目のポイントは「煩悩を喰って生きろ」です。
京都に広隆寺というお寺があります。そこには仏像の国宝第一号弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつはんかしゆいぞう、)があります。
戦前、今世紀最高の哲学者と言われたカール・ヤスパース(独)が来日した際にその弥勒菩薩を見て「この弥勒菩薩の姿こそが人間が達し得る最高の気高さ、最高の美しさ」と言葉を漏らしたそうです。
カール・ヤスパースは30年に渡って世界中の数々の彫刻を目にしてきたが、弥勒菩薩に勝る作品はどこにも無かったとまで言いました。
なぜ、弥勒菩薩はそれほどまでに、気高く・美しいのでしょうか?
カール・ヤスパースは「過ちを犯した人だからだ」と表現しています。
過ちを犯していなければ、弥勒菩薩ほどの深み・美しさ・気高さが生まれないと
だからこそ、「煩悩を無くそうとするのではなく、煩悩は生まれて当たり前この美味しい、栄養ある煩悩を喰ってこそ人間としての深さと味わいが出る」と行徳先生は表現しています。
日々、欲・煩悩だらけの私にとってとても心の響く内容のお話でした。多くの人は自分人身の煩悩を無くすための努力をしますが、それでは本来持っているはずの人間らしさというものが失われてしまうように思います。煩悩は日々湧いてくるものであり、その煩悩を受け入れ生活していくからこそ、本来持っている人間らしさ、人間としての味わいと深みが自然と出てくると考えています。
感性命(かんしょうみょう)
2つ目のポイントは感性命です。
感性命とは、文字通り感性は命だということです。
現代の日本、いや世界中の人々は感受性微弱に陥っています。
近年、辛辣な事件が起きているのも、感受性微弱になってきているからです。
なぜ、現代人は感受性微弱になり、人間が人間味を失いつつあるのでしょうか?
それは、人間は感性と理性が上手くリンクして初めて感情、思考が正常に働くと言われています。
しかし、現代では理性ばかりが主張されるので、感性と理性のバランスが崩れ、正常な思考ができなくなり本来の自分の姿すら把握できななります。
そうなると、自分が自分に帰属できなくなり、彷徨っている状態になってしまうのです。
この状態こそが感受性微弱の要因です。
感受性微弱になると、道徳心がなくなり、感情が薄れ。非情なことも何も思わずしてしまうのです。
行徳先生はこの状態を「現代人最大の不幸であり危機である」と表現しています。
上の文では自分のことを知る上での感性の重要性について説明していますが、実は他者に働きかける上でも感性はとても重要です。
人は結局感情が動かないと動きません。幾ら、理性、論理的に筋が通っていても感情が動かなければ行動しないのです。今こそ理性より感性に焦点を当て、日々生活をしてみると考え方や見える景色、日々関わる人も変わるかもしれないです。
この文をキッカケに今一度感性とは何か考え、学ぶキッカケになれば大変嬉しく思います。
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